ペットと暮らす毎日は、私たちに癒しや喜びを与えてくれます。しかしその一方で、見落とされがちな「ダニのリスク」が潜んでいることをご存じでしょうか?
犬や猫の被毛(ひもう)についたダニが家の中に持ち込まれたり、ペット自身が痒がっていたり…それはもしかするとダニが原因かもしれません。
この記事では、ペットがいる家ならではのダニ対策や注意点、安心して使えるダニ対策グッズ、掃除・洗濯の工夫まで、総合的な視点で「ペットがいる家のダニ対策」をご紹介します。
ペットと暮らす家はダニのリスクが高い?
愛犬や愛猫と一緒に暮らす家庭では、ダニによる被害リスクが高まりやすいことをご存じでしょうか?
ダニは目に見えない小さな存在ですが、ペットを媒介として家の中に持ち込まれ、アレルギーや皮膚トラブルなど、さまざまな健康被害の原因になることがあります。では、ペットとダニの関係や、家の中の影響について詳しく解説します。
犬・猫の被毛にダニがついて家の中に侵入する
犬や猫が散歩や外遊びをすることで、草むらや公園などのダニが多い場所から体にダニをつけて帰ってくることがあります。
ダニは小さく目立たないため、被毛の中に潜んだまま気づかれずに家の中へ入り込むケースも少なくありません。。
さらに、動物の皮脂やフケをエサにするダニも多く、ペットの体そのものがダニにとって過ごしやすい環境です。
放っておくと、ペットにいるダニが寝床やソファ、ベッドなどに移動し、人間の生活空間にまで広がってしまう恐れがあります
ペット自身が刺される/痒がる/アレルギーを起こすことも
ダニに刺されると、犬や猫も人間と同じようにかゆみや炎症、赤みなどの皮膚トラブルを引き起こします。特に「ツメダニ」や「イエダニ」といった種類は、ペットを直接刺して血を吸うこともあるため注意が必要です。
また、チリダニなどの死骸やフンが空気中に舞い、それを吸い込むことでアレルギーの症状や呼吸器系のトラブルを引き起こすペットも報告されています。「最近、愛犬がやたら体をかいている」「くしゃみや咳が増えた」などの症状が見られたら、ダニの影響を疑ってみることもいいと思います。
人間へのリスクも上がる!?二次被害に注意
ペットを通じて家に侵入したダニは、やがて人間にも被害をおよぼすようになります。たとえば、ツメダニに刺されて赤く腫れる、イエダニに吸血されて強いかゆみが残るといったケースです。
ペットと暮らすからこそ、人と動物の両方を守る「やさしいダニ対策」を心がけることが重要でしょう。次の章では、逆効果になってしまう危険な対策例についても解説していきます。
やってはいけないペットのダニ対策!
ペットのダニ対策をしようと思っても、間違った方法ではかえって健康被害を招く危険性があります。特に注意したいのが、人間には効果的でも、ペットには有害な成分や使い方があるということです。ペットと暮らす家庭で避けるべきNGなダニ対策例を3つご紹介します。
強い殺虫スプレーや燻煙剤はNG|呼吸器への影響も
市販のダニ用殺虫スプレーや燻煙剤(くんえんざい)には、強力な化学成分が含まれていることが多く、ペットにとっては大きなストレスや健康被害の原因となります。例えば、アース製薬のダニアースは、ピレスロイド系、オキサジアゾール系、トリフルオロメタンスルホンアミド系の薬剤を含む商品なので、万一身体に異常が起きた場合は、医師の診療を受けるよう記載があります。
とくに、犬や猫の呼吸器は人間よりも敏感で、小さな吸入量でも咳・くしゃみ・呼吸困難・ぐったりするなどの症状が出ることも考えられます。安全第一を考えるなら、「殺虫成分ゼロ」「ペットの近くで使用OK」などの記載があるダニ対策グッズを選ぶようにしましょう。
床に直置きするシート・マットは誤飲リスクあり
ダニを誘引・捕獲するシートやマットは便利なグッズですが、そのまま床に置くのは危険です。 好奇心旺盛な犬や猫がかじったり舐めたりして、誤って中身を食べてしまうことがあります。
中には、安全性に配慮した成分を使っている製品もありますが、万が一口にしてしまった場合は嘔吐や下痢などの症状が出るリスクもあるかもしれません。
ペットが自由に動き回る家の中では、ケース型や誤飲防止カバー付きのダニ取りグッズを選ぶか、犬や猫が触らない場所に設置するなどの工夫が必要です。
「ペット可」と書いてあっても内容成分を要確認
ダニ対策グッズの中には「ペットOK」「ペット対応」、また犬猫のイラストが書いてあるダニ対策グッズもありますが、その表示だけを鵜呑みにするのは危険です。それぞれの商品に、注意事項がありますので、しっかり確認することが大切になります。
たとえば、以下はある商品の「安全上のお知らせ」を転載したものです。
※ご使用前に使用説明書をよく読んで正しくお使いください。必要に応じて読めるよう、使用説明書を保管しておくようにしてください。 【相談すること】 ●万一身体に異常が起きた場合や、液を誤って飲み込んだ場合は、直ちに本品がピレスロイド系薬剤を含む商品であることを医師に告げて診療を受けること。 【その他の注意】 ●定められた使用方法・使用量を必ず守ること。 ●ボトルの芯には薬剤がついているので直接手を触れないこと。万一、皮膚に薬剤がついた場合は、石けんを用いてよく洗うこと。 ●閉め切った部屋や狭い部屋で使用する場合は、時々注意して部屋の換気をすること。体質や体調によっては頭痛、のどの痛み、不快感などの原因となります。
このようにパッケージに 「ペットに安全」と表記されていても、使用前には必ず成分表や注意書きを必ず確認するのがベストです。
ペットがいても安心なダニ対策グッズとは?
「ダニ対策をしたいけれど、愛犬・愛猫の健康への影響が心配…」
そんな方に向けて、ペットがいる家庭でも安心して使えるダニ対策グッズを厳選してご紹介します。殺虫成分を使わずに安全性を重視したタイプや、誤飲・誤使用のリスクを抑えた設計など、ペットファーストのアイテム選びがカギです。
殺虫成分ゼロの誘引式ダニ取りシート
市販のダニ対策グッズの中でも、特にペット家庭におすすめなのが、殺虫成分を使わない「誘引式ダニ取りシート」です。この商品は、ダニが好む匂い成分で誘い込み、粘着剤や特殊構造で内部に閉じ込めるタイプ。殺虫剤のように薬剤を散布しないため、空気を汚さず、ペットの健康リスクも少ないのが特徴です。
使い方も簡単で、ペットの寝床やソファ、カーペットの下などに置くだけ。定期的に交換することで、ダニの繁殖を抑えることができます。
※ただし、誤って破られないように設置場所には工夫が必要です。
誤飲防止カバー付き or ケース型で安全性アップ!
ダニ取りシートを安全に使うなら、誤飲防止カバー付きやケース型タイプを選ぶのがベストです。特に、好奇心旺盛な犬や猫がいる場合は、シートをかじったり中身を出してしまうリスクがあります。
こうした事故を防ぐために、最近では専用のプラスチックケースに入ったダニ捕りグッズや、外から中身が見えない布カバータイプなど、安全性に配慮された商品が増えています。
天然成分・食品由来のダニ避けスプレー(用途は限定)
ダニ対策用のスプレーを使いたい場合は、天然成分や食品由来の成分のみで作られたダニ避けスプレーを選びましょう。殺虫目的ではなく、ダニが嫌う香りや成分で寄せ付けにくくするタイプが主流で、ペットに配慮した安全設計のものが多数あります。
ただし、ダニ避けスプレーなので、ダニを退治・死滅させることはできない点は注意が必要です。
また、ダニ避けスプレーを使用する際には、ペットの体に直接スプレーしないこと、ペットの食器やおもちゃなど口に入る可能性のある物には使わないことは基本です。安全性の高いダニ避けスプレーを、用途や使用場所を限定して上手に取り入れることが、犬や猫などのペットにもやさしいダニ対策になるでしょう。
掃除・洗濯でもできるペット家庭の工夫
ペットと暮らす家庭では、抜け毛やフケ、皮脂などがダニのエサとなりやすく、ダニが繁殖しやすい環境になりがちです。どんなに高性能なダニ対策グッズを使っていても、日々の掃除や洗濯といった基本のケアをおろそかにしてしまうと、ダニ対策グッズの効果は半減してしまいます。
ここでは、ペットのいる家庭でも実践しやすい「掃除・洗濯・空調管理」の3つのポイントをご紹介します。
抜け毛+フケ+ダニ=トリプル汚れ対策に「こまめな掃除」
犬や猫の抜け毛、フケ、皮脂などは、ダニの格好の栄養源です。これに加えて、食べカスや人間の髪、フケも混ざると、ダニにとっては餌場となり、繁殖場ができあがってしまいます。
対策としては、やっぱり1日1回の掃除機がけが理想的です。特に、ペットの出入りが多い場所、ソファやラグ、寝床まわりは重点的に掃除機かけをしたいものです。
さらに、粘着ローラーやペット用の毛取りブラシも活用して、目に見えにくい抜け毛・フケもしっかり除去しましょう。
掃除機を選ぶ際は、HEPAフィルター付きのモデルを選ぶと、ダニの死骸やフンといったアレルゲンの飛散も防げるためおすすめです。
ペットの寝床・ブランケットは週1で丸洗い
ペットが長時間を過ごす寝床やクッション、ブランケット類も、ダニが集まりやすいホットスポットです。汚れや湿気がたまりやすい場所だからこそ、最低でも週に1回は洗濯する習慣をつけましょう。
洗濯時は、60℃以上の高温洗浄ができれば、ダニの死滅率が高くなります。洗えない場合は、布団乾燥機で高温処理がおすすめです。
また、洗濯後はクッション、ブランケット類に掃除機かけすると、ダニの死骸やフンも除去できるので、アレルギー対策になります。
除湿機やエアコンで湿度・温度管理も重要!
ダニが最も好むのは、湿度60%~80%以上・温度25〜30℃程度の環境です。ペットと暮らす室内では、こうした条件がそろいやすいため、湿度と温度の管理がとても重要なダニ対策になります。
特に注意が必要なのが、梅雨から夏にかけての時期(5月〜9月)。この季節は湿度も気温も高く、ダニにとって絶好の環境です。この時期は、除湿機やエアコンの除湿モードを活用して、室内の湿度をしっかりコントロールしましょう。
また、最近では気温の高い日が春から秋まで長く続くため、ダニの活動時期も以前より長くなっていると思われます。だからこそ、一年を通しての温度・湿度管理が、ペットにも人にも快適な住まいづくりのカギになります。
ペットも人も快適に暮らすために
犬や猫などのペットと暮らす幸せな毎日を守るためには、ダニ対策を総合的に捉えることがとても重要ではないでしょうか。なるべく殺虫剤を使わずに安全なグッズを取り入れ、掃除の頻度、空調管理の意識まで含めてトータルで取り組むことが、ダニの発生・繁殖・被害を抑えるポイントになると思います。
ダニは目に見えにくく、気づかないうちにペットや人間の健康を脅かす存在です。
だからこそ、「殺虫剤は使わない」「誤飲させない」「掃除を怠らない」といった、ペットの安全を第一に考えた総合的なダニ対策が欠かせません。
安全なダニ取りグッズの活用に加え、湿度管理・寝具の丸洗い・抜け毛対策など、日々の小さな習慣が大きな効果を生み出します。
ペットも家族の一員。だからこそ、人とペットが快適に暮らせる住まいづくりを、ダニ対策から始めてみましょう。
ペットにもやさしいダニ対策なら「ダニ捕りメイド」へ。
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